PIC32MM CPUシステム

令和元年 12月


   PIC32MMシステム

PIC32MMシステムは試作装置を手早く製作することを目的に製作しました。
このため信頼性を最重視した製品ではないのですが、一般的な民生機器または環境要求がさほど厳しくない産業機器に問題なく使用できます。

 信頼性の面で高信頼な産業用機器用の製品に対して見劣る点としては
 ・ スタック型コネクタを採用しているため基板枚数が増えてくると基板間に介在するコンタクト数が増加し、接触不良のリスクが増加する。
 ・ 通常、高信頼性を望む用途では4層以上の基板を使用するが、本品は2層基板です。耐ノイズ性では見劣ります。
   また、同じ2層基板であっても数MHz以下といった比較的低い周波数で動作する基板との比較でも耐ノイズ性では不利になります。
   理由は基板内で一部高速なクロックを使用しているためです。
 ・ 一部の部品については生産ロットによって異なる部品を使用します。
   保障性能を満たす範囲内で機能的に互換性のある他メーカーの製品を使用することがあります。
   このため外見や部品色が異なることがあります。
があります。


    余談
 特に使用する部品に関しては、信頼性を最優先するなら全ての部品で型式を完全に指定することが必要ですが、小規模ロットの生産では
思うように部品を入手できないことが多々あります。特に中長期的な製品供給を前提にする場合はどうしても各社の相当品を使用することに
なります。これは避けようがありません。


 PIC32MMシステム基板の概要

  ・  PIC32MM CPUボード
写真1-1にPIC32MM CPUボードの概観をを示します。  写真は試作時のもので、実際の製品とは使用している部品などが異なることがあります。

写真1-1 PIC32MM CPUボードの概観

[主なハードウェア仕様]
 ・ SPIインタフェースを主とする内部バス(スタック型コネクタを採用することでラックは不要)
   内部バスには最大で8個のSPIデバイスを接続可能ですが、スタック型コネクタの信頼性を考慮すると4〜5枚程度の基板枚数
   に収めることが望ましいと考えます。SPIは最大24MHzで動作するため非常に高速な転送が出来ます。
 ・ 内部バスにはPIC CPUのPPS(周辺機能ピン選択)機能を持つピンを含めて最大で20本を確保。バス経由でCPU内蔵機能の使用が可能。
   内部バスは2つのコネクタに分かれており、基板の接続順序によってはコネクタの一方が接続できず最大で12本までの使用になります。
 ・ デバッグポートとしてRS-232Cポートを確保。(フロー制御RTS/CTS信号は未実装)
   デバッグポートを前提としたRS-232Cポートを1ポート確保してあります。
 ・ 装置の稼動ログを記録するためのフラッシュROMを実装。他にアプリケーションで使用できるSPI接続の8ピンデバイス実装エリアを確保。
   EEPROM, RAM, F-RAMなど多数の製品から選択できます。デバイスのパッケージはSOPまたはDIP型のいずれか。
   こちらのSPI接続は先の内部バスのSPI接続とは別のSPIポートを使用しています。
 ・ DC12〜24V電源で動作する絶縁IOを内蔵。入力ポートを2ビット、出力ポートを2ビット確保。
   入力ポートは2ビット共にPIC CPUに直接割り込み要求が可能。
   出力ポートは外部の装置に対してCPUの動作状態を連絡することを想定した出力です。インターロック回路やリセット出力に使用します。
 ・ RTCを内蔵。
 ・ PIC CPUの状態出力用にLED出力2本を用意。この出力はピンコネクタを介して外部に引き出し可能。


  ・ SPI−DIOボード
写真1-2にPIC32MM CPUボードの概観をを示します。  写真は試作時のもので、実際の製品とは使用している部品などが異なることがあります。

写真1-2 SPI−DIOボードの概観

[主なハードウェア仕様]
 ・ IO電圧DC24Vで動作する絶縁IOで、入力16ビット, 出力16ビット。出力はトランジスタ出力です。複数枚を使用することでポート数を増やせます。
   一部の部品を変更することでIO電圧DC12V仕様に変更が出来ます(受注時オプション)。
 ・ 本基板からPIC32MM CPU基板への割り込み要求は(標準仕様では)出来ません。個別対応は可能ですのでご相談ください。

[重要な注意点]
 本基板には一般的な誤接続に対する保護回路は実装してありますが、出力ポートにおける過電流保護回路は未実装です。
つまり、出力ポートに直接+電源を接続するなど大電流が流れると一瞬で故障します。
配線チェックの時には特に+電源線の接続にご注意ください。


  ・  UARTx2ボード
写真1-3にPIC32MM CPUボードの概観をを示します。  写真は試作時のもので、実際の製品とは使用している部品などが異なることがあります。

写真1-3 UARTx2ボードの概観

 本基板はPIC CPUのPPS機能(周辺ピン選択機能)を使用するため、バス接続のピン配置が客先指定となる半完成品です。
同様に、通信仕様もRS-232CとRS-422/RS-485を客先指定により選択して製作します。
上記のように客先の要求仕様によって部品の実装状態も大きく変わります。
また、写真では一部のICにICソケットを使用していますが、標準ではICソケットは使用しません。
従って、写真は参考程度にお考えください。

[主なハードウェア仕様]
 ・ RS-232CまたはRS-422/RS-485を合計で2CH実装可能。共にCPUとは絶縁されています。
   RS-232CとRS-422/RS-485は発注時に選択します。RS-422とRS-485の切り替えはジャンパによって切り替えます。

[ハードウェア仕様の追加説明]
 通信仕様は各社で準拠仕様が沢山あるため、混乱の元になっています。誤解しやすいと思われる仕様について書いておきます。
 ・RS-232C
   ・フロー制御(RTS/CTS信号)は有無どちらでも可能ですが発注時には仕様の確定が必要です。
   ・接続コネクタはCHあたり1個のみの実装です。
 ・RS-422
   ・フロー制御(RS-232CにおけるRTS/CTS信号)は無しのみ可能です。
   ・全二重通信です。
   ・マスタは一つのみである必要がありますが、スレーブは複数接続が可能です。スレーブ数の上限はドライバICの仕様によって決まります。
    特に二桁のスレーブ接続を検討されている場合は事前にご相談ください。
   ・マスタとスレーブ間の接続ケーブルはクロスケーブル、スレーブとスレーブ間の接続ケーブルはストレートケーブルが必要です。
   ・基板内に終端抵抗は未実装です。終端抵抗はCHあたり二つある接続コネクタの一つを使用して接続します。
    このように接続することで終端抵抗の付け忘れ、外し忘れを防止します。
 ・RS-485
   ・フロー制御(RS-232CにおけるRTS/CTS信号)は無しのみ可能です。
   ・半二重通信です。
   ・接続するデバイス数の上限はドライバICの仕様によって決まります。
    特に二桁のデバイス接続を検討されている場合は事前にご相談ください。
   ・接続ケーブルはストレートケーブルが必要です。
   ・基板内に終端抵抗は未実装です。終端抵抗はCHあたり二つある接続コネクタの一つを使用して接続します。
    このように接続することで終端抵抗の付け忘れ、外し忘れを防止します。